2011年10月24日

東京地裁,保険会社に「地震免責条項」を認めず支払い命令!

 今回の東日本大震災で最大震度5強の揺れを観測した東京都内のあるマンションで、6階の部屋に設置されていた温水器の配管に亀裂が入り階下へ漏水し、損害を与えた、という事故が発生しました。

 この漏水事故をめぐって、6階(=被告側)の住人の方が契約していた東京海上日動火災保険は、「地震で生じた損害に保険金を支払わない」という規定(いわゆる「地震免責条項」)を理由に保険金支払いを拒んでいたのですが、保険金支払が(この免責条項を適用して)免除されるかどうか、が争われていた訴訟の判決が、東京地裁で10月21日までに示されました。

 裁判官によると「地震が多発する日本では通常想定されている揺れ(このマンションでの場合)に過ぎず、免責条項規定の地震に当たらない」との判断を示し、原告(=漏水被害を受けた5階の部屋の所有者とそのご家族)のほぼ請求通りの金額の支払いを命じたそうです。

 さらに裁判官は、免責条項の「地震」を「戦争や噴火、津波、放射能汚染と同程度で、通常想定される危険の範囲を超えた巨大で異常な地震」との解釈を示され、(このマンションでの)他の部屋や近隣に特段の被害がないことから、(漏水の原因となった、被害住居のほぼ真上の部屋に設置された温水器の配管に生じた)亀裂はこの配管特有の経年劣化が原因である(=免責条項にいう地震、によるものではない)、としたそうです。

 
 もちろんこの判決をもって地震免責条項が必ず否定される(=地震の被害でも保険金が支払われる)ということに直結するものではありませんが、約款の字面だけをもって単純に(保険金は支払えません、と)即答してしまう保険会社が今でも残念ながら少なくない中、従来の判断や姿勢に大きな一石を投じたことは間違いななく、画期的な判決であると思います。

※ちなみに原告の、5階の部屋の所有者、は弁護士さんだそうです。
約款の文言を字面通りではなく、さらに本質的な解釈にまで深く掘り下げて消費者目線の価値を見いだしたところ、さすがです。
m(_ _)m

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2011年10月07日

同じ事故でも補償額が数百万以上も差がでる!?

今日の北海道新聞の紙面(19p)に大きくわかりやすい記事で、任意で加入する自動車保険で、実際に交通事故の被害に遭った際、(名称が同じ「ような」保険(特約含めて)の契約をしていても!)、補償額が数百万から数千万も差が出る場合がある!とありました。

なぜそういうことが起こりうるかというと、一見同じように見える補償内容(=記事では「人身傷害補償」について)でも、保険会社の「認定基準」に違い(ある会社は裁判所の認定額に従い、ある会社は自社の認定基準に従う、というような)があるため、です。


 今朝のこの記事の内容で特に注目したいのが、その内容につき、「消費者被害の未然防止と拡大防止のために」各種調査や分析をしている 「NPO法人 消費者支援ネット北海道(ホクネット)」 さんが、独自に、自動車保険を扱う保険会社21社に向けてアンケート調査を行い、未回答の会社も含めて会社の実名入りで公表してくれている、ということです。

適格消費者団体 NPO法人 消費者支援ネット北海道(ホクネット)さんの「お知らせ」自動車保険を選ぶときの注意点
   ↓
http://www.e-hocnet.info/detail.php?ct=mo&no=168

※どこが一番いい、ということではもちろんありません。念のため・・・


 保険を選ぶ際に「保険料」だけで選ぶのではなく「保障(補償)内容」も見ましょう!・・・

とは巷でよく言われることではありますが、補償内容が一見同じ(=人身傷害補償付き、保険金額も同じ)という場合でも、さらに精査するとこのように実際の補償を受ける際に違いがあり得る、ということをわかりやすく公表してくれている資料です。ご関心のある方は是非ご覧になってください。

posted by yachting diver at 15:01| Comment(2) | FP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする